読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

まいど! マイトです!

役者、劇空間ゴウゴー主宰の紅藤マイトが日々思うことを書いて行きます。

隠れた名作三代目金さん

 

 放送は昨日であったが、橋幸夫の遠山の金さん、『ご存知金さん捕物帳』の最終回を観る。

 東映テレビ朝日が制作した遠山の金さんシリーズの三作目である。
 シリーズの中で放送数が少ないというのと、梅之助と杉さまに隠れてしまって知名度は引くけれど、なかなかの名作であった。

 初代梅之助金さんと二代目段四郎金さんが歌舞伎系の役者だったのに対し、歌手である橋幸夫金さんは前二人とは違ったキャラクター性のある金さんであった。
 梅之助にはない若さ、段四郎にはなかった江戸っ子っぽさ、この二つが合わさっているので、作品が前二作以上に陽気さがあった。
 それを意識してか、話の方も謎解きの要素が強かったものから金さんというキャラクターで物語を進めていくというものとなり、金さんの時代劇ヒーローとしての要素もより強くなった。

 また、脇役も三枚目の江戸っ子ぶりを見せてくれた山田太郎
 梅之助版では敵役の岡っ引きを演じていたが本作では風車の研究家で後に居酒屋の旦那になる柳澤真一。
 その娘で金さんに惚れている紅景子。
 女スリでこちらも金さんに惚れている佐野厚子。
 強面だが抜けている南道郎。
 金さんの家臣で大げさな演技をする大友柳太郎。
 こういった個性が強い登場人物達が物語をにぎやかにしてくれていた。

 また、橋幸夫が歌手なので歌を歌うシーンもあり、それも物語をにぎやかにしてくれた。
 この作品でのにぎやかさは、30年代一時代を築いた東映時代劇を彷彿させるものがあり、観ているだけで楽しい作品に仕上げていた。

 売れっ子歌手である橋幸夫を押さえられるスケジュールの関係があったのか、他の金さんに較べて27話と少なかったのが残念である。
 こうゆう楽しさ溢れる金さんはもっと観たいというものがあった。

 そんな惜しむ気持ちを持ちつつも、次から始まる杉良太郎版『遠山の金さん』ととても楽しみにしているのであった。

f:id:maito715:20160917013246j:plain